「韓国語が上手になりたいひとへ。」でも、上手になれなくてもいい、という話。

「韓国語が上手になりたいひとへ」

ということを、身の程もわきまえず
「どの口か!どの口が言うんか!そんな生意気なことを!」
と怒られつつも
この3年間ぐらい、ネットショップを通して
ぼちぼち、メッセージとして、書きちらしても来ました。

それには理由がありました
それはね
「わたしは、韓国語を勉強して、いいことしかなかったですっ」
と、きっぱり言い切れるからです。

ビシイ!(←カッコつけたときに出る音)

どんなことを書きちらしてきたかというと、

100


外国語学習でぶつかる壁の正体は?
それは、「処理速度」の壁といえるのではないでしょうか。

その壁を超えるためには?
慣れる。
生きた言葉にたくさん触れて、どんどん大量にインプットして、脳に回路を作って
外国語⇒意味
の処理速度を上げてゆくこと。

そこにフォーカスして勉強しましょう。

日本語の解説がいっぱいの参考書だけで勉強していても
生きた韓国語の入ってくる絶対量が少ないので
処理速度が上がる効果は得られにくいと思われます。

「韓国人の韓国語は早くてかなわん><」
と、壁の前で立ち往生してしまうことになるでしょう。

では、「インプット」はどうやるの?というと
ことばが入って来るのは、二通りしかありません。

耳からか
目からか。

どちらもやればよいのですが
どちらのほうがやりやすのか。

耳から=音からのインプット=たくさん聞く
よりは
目から=文字からのインプット=たくさん読むこと
のほうが
圧倒的にやりやすいでしょう

なぜなら
文字は止まっているから

たくさん読む
ほうを軸に据えるのが
とっつきやすいでしょう。

早い段階から、好きな本をテキストにしてみませんか。

簡単な本から、辞書を引かないでどんどん読みませんか(多読)。

そんな感じで、お勧めしてきました。
けれども
「これをやったら上手になる」
という万人共通の方法はあたりまえですがなくて
向き不向き、好き嫌い、興味のもてる分野も人それぞれです。

「よい先生に出会えば」というのも要素としてはあるでしょうけど
先生はコーチですので選手ではありませんから戦うのは選手ですから
やはり自力、独りでこつこつ続ける時間の積み重ねが必須でしょうし
自分で自分に合った勉強方法(続けていける方法)をさがして
初心を忘れず、やる気を維持できるように
遠くにゴールを見据えて気長に続けてゆく心構えが大事でしょう。

と、このようなメッセージをかきちらしていましたが
そのメッセージは、どんな人を念頭に置いて書いていたのかというと、

心がうごく出会いがあって
その人の話す言葉がわかりたくて
「趣味で」勉強を始めた人
でした。

「趣味で」ということは
なかなか集中して勉強できる時間がとれないということであります。

ですので、考えてきたことは、
「フツーの人」が
趣味で勉強を始めて
日本にいながら、「壁」を越えて、上手になる方法は?

時間がなくても、お金がなくても、
楽しんで続けていけて、上手になれる方法は?

ということを考えてきて、その答えとして
現時点で見えている範囲で、つらつら書いてきたのが、
上記のようなことだったわけでした。

alb

けれども、実際問題
ある程度、勉強を積み重ねて、上手になってきたら
「現地に行って、暮しながら学ぶ」
これが「壁」をこえるのには一番効率よくできる
というのは間違いないにちがいありません。

「留学とか無理です!現地に行って暮すっていうのは、私の選択肢にはありません。」
とおっしゃる方が多くいらっしゃることを存じております。
そんな人はどうしたらよいのでしょうか。

それはやはりコツコツべんきょうを続けながら
いつか来るかもしれないチャンス
韓国に行って暮せるチャンスが来るのを虎視眈々と窺い続けて
いざ、そのチャンスが来たとみれば
縄から解き放たれた犬のように
逃さず飛びつき、くわえて離さず
異国の地に赴いて、エネルギーを爆発させて、その期間ばかりは勉強の鬼となる
ということになりましょうか。

そのタイミングが来なかったら、来なかったで、しょうがありません。

また
「時間はなんとかなりますが、お金がありません!」
という方には、お金がなくてもできますよ、とは助言したいところです。
地方の「考試院」に宿泊して、ひと月4~5万円の予算でも悠々と滞在して
語学学校には通わないで、図書館に通い、人々の間で「独学留学」をする
というなことも可能です。なぜなら私がそうしたので。
そのほかいろんな方法があると思います。
要は気持ちで、お金よりは気持ちがだいじで
気合があればなんとかなる部分もありましょう。

しかし、当たり前のことを申せば
勉強を続けていれば
みんな、それぞれ上手になってゆかれることでしょう。
そして、みんな、それぞれ思うようには上手になれない
ということに落ち着くかもしれません。

けれどそれでよいのでしょう。
思うように上手になれなくても。
亀の歩みでも、途中で休んでも
大事なのは、「いつかは・・・」と思いながら、歩き続けることのように思います。

むしろ、趣味でやってるのに
無駄にうまくなりすぎてもしょうがないのです。
うまくなろうとして、かえって苦しくなってしまっては、しょうがないのです。

『韓国語が上手になりたいひとへ』
って話し始めておきながら
「みんながみんな上手になれないですよね。しょうがないですよね。ウフ。」
っていうのが結論か?」

と、びっくりされる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、まじめに言うことですが
それは、そうなんじゃないでしょうか。

そもそも
「上手になる」
とは、いったいどゆことデスカ。

検定試験というのは何のために受けるのでしょうか?

何をもって上手になったと判定しますか?

たとえば
韓国語で好きな本を一冊読み切ったら
あなたは読む前より上手になっています。

たとえば
旅先で出会った韓国人の誰かに
辞書を引き引き韓国語で一通手紙を書いたら
あなたは手紙を書く前より、上手になっています。

試験をしなくても
問題が解けるようにならなくても
合格証をもらわなくても
あなたが学び続けて
その言葉とともに過ごす時間を重ねてゆけば
上手になっています。

「その言葉とともに過ごす時間」の多くの時間を
参考書や試験問題の言葉が占めていたら
それはつらい道ではないかと思うのです。

どっちが上手かで競って気分が窮屈になったり
まだ上手じゃないと思って自信がなくて使えなかったり
それは多分みなさん望んでいることではないので

どっちが上手でもいいので
下手なままでもいいので
そのことばを学ぶことで
だれかと仲良くなったり
知らない言葉に出会って感動したり
そんなしあわせになる時間にふれられるならば
それでばんばんざいではないでしょうか

ということで、にゃんたろうずでは

「せっかく勉強しているのだから、上手にならなくちゃ意味がない」

というもののいい方は、今日からやめます。

上手になりたい、と努力して
その結果、思ったほど「上手に」なれてない、と思うとしても
何の問題もないのです。
またいまから、どんどん、ことばと付き合いつづけてゆけばよいだけです。
好きな本を読んでいけばよいだけです。

少しでもしあわせがうまれたらよいです。

しあわせと思えることを続けていたら
上手になるべき人は、自然になるべきところまで上手になってゆくのです。

そんなわけで
「最初の一冊・韓国語の古本プレゼント」をしていますが

この条件も、今までは
「コツコツ続けて、絶対上手になる!」と熱く誓える人
というのを条件にしていましたが

それはやめにしましょう
これからは

「韓国語が上手になりたい(上手になれるかは分からないけれど)」
と思っておられる人

これだけが条件です。
どれだけ上手になれるかは運のところがあるので
天命に任せて、人事を尽くしましょう。

そして、しあわせになるのです。

韓国語の勉強をはじめることで、それまで接点のなかった人に出会えることでしょう。

記号でしかなかった文字が、発音できるようになるだけでも、しあわせを感じられることでしょう。

「処理速度」が上がらなくても
ゆっくりとでも、ことばがわかりようになれば
辞書を引きながらでも
韓国語での「文芸」を味わうこともできます。

そのことばを書いた人の思いを理解できます。

ちがう国の言葉を学ぶことで
出会いの可能性の母数が飛躍的に増えます。
受け取れる情報の量が飛躍的に増えます。
この世でしあわせを感じられる機会が飛躍的に増えます。

だからきっと
だれでも
「勉強して、いいことしかなかった」
と思えるようになるでしょう。

途中でいつやめてもいいですし
またいつ始めてもいいのです。

そして、あなたは韓国語に興味をもったおかげで、こうして
このやや若干 a little bit
頭のおかしいブログとも出会えました。
よかったですね。

古本プレゼントは遠慮なくご応募ください。
その古本で一ミリでもしあわせを感じてもらえることがあるなら
それは同時ににゃんたろうずスタッフのしあわせでもあります。

ほら、やっぱり韓国語を勉強したら、いいことしかない。

「韓国語が上手になりたいひとへ。」でも、上手になれなくてもいい、という話。」への4件のフィードバック

  1. 以前に古本のプレゼントをしていただいた者です。こちらのブログを読ませていただきながら、外国語学習を続けています。「タヌキ」のお話、涙を流しながら読ませていただきました。心が痛みます。最近、他の人や動物など全てに対して「痛み」を忘れた事が多い過ぎます。
    私も、外国語学習に実利的成果を求めるのでなく、言葉の背後にある異なる国の精神的なものを理解し自分のものにし、少しでも自分の人生を豊かなものにする事に重点を置いてきています。
    こちらのブログを支えとしていますので、今後も拝読いたします。
    ありがとうございます。

    いいね

    • コメントありがとうございます^^
      1000人1000様それぞれの思いで勉強されていることと思いますが、
      通底しているのはことばの学習とともにみんな 행복해지고 싶다 という思いでしょう。
      拙い文を書き散らしておりますが、こんなものでも誰かに何かが伝わることもあるのですね。
      もっといいものを書けるようになりたく思います。

      いいね

  2. 私も韓国語を話すとか 上達したいという気持ちは無くて 文章の成り立ちが知りたく
    赤毛のアンを読み始めています
    昔読んだ内容は頭にあるので 辞書を引きながら 自分勝手に納得しているのですが
    なかなか 楽しくて嬉しいですO(≧∇≦)o

    これからも 良い本をお願いします  ありがとう

    いいね

    • こんにちは^^
      いつもありがとうございます。
      先の見えない薮の道でも歩き続けているとぱっと視野が開けることがありますからね。
      よいことがありますように^^

      いいね

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