ワイとジョイは散歩にでかけるわけやけど、家を出てから、東西南北、どの方向にも行き先は広がっている。日によって、いろんなコースを歩くんやー。 そのなかで、南のほうに向かうコース、小学校の方面に行く散歩道がある。家を出て、小...
「長年の謎が解ける瞬間」というのがあるよなー。 記憶の片隅のどこかに置き忘れている「あれはなんやったんやろー」という謎が何かのはずみで 「はっ!そーゆーことだったのか!」 と、とつぜん氷解する。ふしぎやなー。 ワイらが子...
その日は雪が積もったんやー。 瀬戸内側の気候は温暖なもんで、雪が積もることはあまりないんやけど、その日は珍しく10センチ以上積もったー。 雪国の人は、雪なんてうんざりなんやろうけど、ワイら雪が積もるのが珍しい地域のこども...
ワイは中学校を卒業して、高校生になって、登校するとき、下校するとき、毎日、かならずジョイをなでなでして、ハグするのであった。なかよしやから。ワイら。の~~~。ジョ~~イ~~。 そうなるとジョイと触れ合う回数が多くなり、学...
《はじめに》このエピソードは昭和の時代のお話や―。そして地方の田舎のまちでのお話や―。その世界の風景には、のら犬たちがふつうにおった。ですから、その時代背景を念頭によんでおくんなはれやー。ワイは現在ではぜったいにリードを...
さてジョイとワイは雪解けの日からけっこう長い時間、夜の散歩をすることになったんや。ジョイもきっと「ええなー。」と喜んでいたことと思うがワイにとっても、夜に散歩をすることがだんだんと楽しみになってきた。 ジョイが「相撲」が...
ワイは重たい学生かばんを、右手、左手、と持ち替えながら、家までずっと走ったー。走りながら、 「ジョイや、わるかった。ワイは何も考えてなかった。ゆるしておくれ。ジョイが怒るの、当たり前や。ワイら家族を恨めしく思うのも当たり...
そうして、ジョイとワイら家族との「冷戦時代」というべき時期がはじまった。 とはいえ、けんかをしているとか、腹を立てているとかではないねん。以前のように、すきすきすきー、かわいいかわいいかわいいー、という愛情表現が、お互い...
「ジョイもずいぶん大きくなったからそろそろ鎖につないで、外ですごすようにさせようかー。」 その宣言が、家長・おとーさんから発された。 そのころ、犬という存在は、今みたいには、大事にされていなかったんやな。 いまは、家族の...
こいぬのジョイとワイは「相撲」をして遊んだ。ジョイは「相撲」が好きやった。じゃれて向かってくるのをワイはうけとめてひょいっと横に投げる。そしたらまたジョイはじゃれて向かってくるんやな。そんなことをキャッキャ言いながらくり...