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百三十四粒目『天の声~SNSの功徳』

天から声がしたよ。

だれの声?

そう思って、屋根のうえ、秋の青空を見あげたよ。

そしたら、かみさまがいらっしゃったよ。

か、かみさまあ~~!

というわけでー、

二か月前ぐらいに、うちの中の植物の声が聞こえてきたんや。

うちには、日の当たらない部屋に、小さなポットに植わった植物がいくつかあります。
そのこたちは、日が経つと、どんどん元気がなくなっていくのだった。

「ひにあててくれんか、の~。の~。」

そんな植物たちの声が聞こえてきたので、それでワイは、
植物たちを台所に持って行って、窓辺においた。

日光は当たらないけれど、それでも窓べだから、あかるいんやな。
それに、水道のすぐそばだから、水をやり忘れることがない。

そしたら、日に日に、植物たちはどんどん元気になるんや。
あんなにしなしなやったのに、見るからに生き生きと、葉を伸ばし、新芽をつけている。

生き返ったなー。げんきになった。
日光にあたるって、これらの植物にとっては、ほんとうに、健康を左右することなんやなー。

そこでハタと思いついた。
これ、植物だけのことなんか?
ワイは最近、体力の低下や生命力の減退を感じていて、
食べものに気をつけていたりするけれど、
「日光にあたる」のも大事なことちゃうか。

なんとなくの体調不良にお悩みの全世界のみなさん、
もしかしたら、不調の原因、日光不足ではありませんか。

ワイなんて、夜遅く寝て、朝遅く起きで、
日中も、北向きの暗い部屋でパソコンに向かって過ごす時間が大半やからな―。
日光を浴びていないという自覚がございます。

こんなワイの健康回復の秘訣って、もしかしたら、日光をあびることちゃうかー?
だって、植物さんたちが、そろいもそろってあんなに元気になったのを、この目で見たからなー。
この仮説、なかなか信憑性があるだろー。

というわけで、わたくし、明日から日光を浴びる生活をするために、
早起きします。
きちんとビフォーアフター報告しますから、
全世界の「日光不足が原因での体調不良」に関心があるみなさん、待っててくださいね。

そして、天の声は、

「おまえなー、庭がジャングルやないか―。ちょっとずつでも、きれいにしたらどうかニャー!」

とおっしゃいました。

それで、わたくし、
これから、朝は早起きして、
日光を浴びながら、
すこしずつ、
ジャングルの庭をきれいにしてゆく。

そういうことにします。

さっそく、ちょっとだけやりました。

BEFORE

AFTER

梅の木が現れた!

これ、わたくしが今書いてるこれ、ブログっていうんですか、SNSっていうんですかね、
これの功徳、とおもいます。

だれもみてくれないかもしれないけれど、こうしてネット上に公開することで、
「だれかが見るかもしれない」
という可能性が生まれ、これは力になる。
自分だけのことじゃなくなりますからね。

「きれいにしました!
今日、あなたと同じこの世界に生きているワイは、
このように、あなたが暮らしている世界につながっているこの世界の一部を、
手入れして、きれいにしましたよ。」

と、あらしめ、共有することができます。

そして、この少しずつの庭掃除を続けていけば、
すこしずつ、少しずつ、庭が変わってゆくでしょう。
「だれかが見てくれるかもしれないから、きれいにしよう」
と思える。

ワイが手を入れることで、この世の一部が、変わってゆく。
こうして、庭がとてもきれいになれば、
少しずつの積み重ねで、最終的には、けっこう大きく、変わった。
その事実を示すことができる。
いっこいっこ、とりくむことで、世のなかは、おおきく、変えていけるかもしれない。

そしたら、ワイと同じように、
「やる気が出ないな―、片づけしんどいなー」
と思っている、この世のあちこちにいる、もうひとりのワイにも、
「おお、こいつにできるんなら、ワイも少しずつ、やってみるか―」
と、やる気のきっかけを与えられるかもしれない。

そんな意味で、SNSの力っちゅうのはそういうことなんかー、と発見した気がする。

だから、SNSで、おいしそうな料理の画像が上がっていたら、それは、その人の言いたいことは、ひとことで言えば、

「ありがとう」

これですわ、きっと。

このひとことを敷衍してみると、次のようになるでしょう。

「この世に生きていて、水があり、風があり、大地があり、おひさまが降り注ぎ、そして作物ができて、それを収穫・採集する人がいて、加工する人がいて、包む人がいて、運ぶ人がいて、調理する人がいて、給仕する人がいて、いろんな人の手を経て、こうして今、私の前に、こんな素敵なお皿に飾られたお料理が出てきました。
ほんとうに数えきれないほどのたくさんの人たちの、工夫と、労力と、思いと、時間と、体力と、大地の恵みと、もろもろの積み重ねのおかげで、今、わたしの目の前に、このような食べ物が提供されていて、わたしはこの食べものを素敵に思い、感動し、それをいまからいただくことができます。この感謝の気持ちを世界じゅうのみなさんに伝えたい。ほんとうに、みんな、ありがとうございます。生きとし生けるすべてのものに感謝を。そしてみなさんひとりひとりにも、このような恵みがたくさん、おとずれますように。なのでこの写真を共有しますね。いただきます。」

そんな気持ちで写真をあげてるんやで―。

そう、SNSの正体って、ありがとうの輪やったんやー。

と、今日はぴっかぴかのきれいごとでまとめてみたわー。

長くて誰もまともに読んでないことは知ってるで。

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