にわとりがみみずをたべようとしたところ
みみずは
「やめてくれー」
といった。
しかしにわとりはかまわずみみずをたべてしまった。
さてここに
にわとりKがいて
みみずをたべようとしたところ
みみずは
「やめてくれー」
といった。
このにわとりはかんがえる習性があったので
「ワイも、キツネとか、人間とかに、
食われるのはいやだし、
このみみずも、おなじきもちかもしれない」
とおもって、たべるのをやめてしまった。
そしたらとなりにいたにわとりが
みみずをよこどりしてたべてしまった
にわとりKは
「!」
となった
「ワイは、みみずがかわいそうだとおもって
たべなかったのに
こいつは
たべたぞ!」
それでにわとりKは
となりのにわとりを
「コケコケコケコケ」
といいながらくちばしで連打した。
となりのニワトリは泣いてしまった
「こいつは暴力ニワトリじゃ」
とさわぎちらかしたので、仲間のにわとりたちが集まってきて
「おまえはなんで、ともだちをくちばしで、傷めるんじゃ」
とにわとりKをひなんした。
にわとりKは
「それは、このこがみみずをたべたからです!
わたしはみみずがかわいそうにおもってがまんしたのに
このこはたべましたから!」
といった。
そしたらにわとりたちは
「わしらがみみずをたべるのはあたりまえじゃ。
あなたがたべないのがおかしいんじゃ。」
といった。
それでにわとりKは
「おまえらみたいなもんは、にわとりでなしじゃ!
ちもなみだもないわ!
つきあいたくありません」
といって、すねてしまった。
そしたらそこに人間がきて、
「いちばんふとっているやつを二羽」
といって、まるまるふとっているにわとりを二羽つかまえた。
つかまえられたにわとりは全力でないて、じたばたしたが
ほどなくふくろにいれられて、もっていかれてしまった。
のこされたにわとりたちは
「ひー」
と思った。
にわとりKは
「ああ、いやだ。いやだ。だからいやなんじゃ。
いやなのに、つかまって、ころされて、くわれるのは、いやなんじゃ。
だから、ワイも、みみずをくわんのじゃ」
と思って、これからもみみずを食わないことを決意した。
しかしほかのにわとりたちはよろこんでミミズをわれ先にと食らうのであった。
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そんなことを考える人間のDのワイは、きょうもスーパーマーケットの鶏肉コーナーの前を、買うか買うまいか悩みながら、ウロウロ10回ぐらい往復をくりかえし不審者ムーブをかましているのである。

2 件のコメント
自分が食べなくても誰かに食べられる
それはそう
自分は食べられたくないのに自分は食べる
たしかに矛盾してる
自分は絶対拷問されたくないけど人がされてるのを見るのはすき
これも矛盾?
人間もそのうち地球に侵略者がやってきて食べられる側にまわるかもしれない
その時が来るまで私は美味しいお肉やお魚を有難くいただきます
鳥さん豚さん牛さん鮭さん鯖さんありがとう。
野菜さんや果物さん(急に大きな括り)もありがとう。
水族館に行っても牧場で牛を見ても食べることしか考えられない汚い人間です、わたくしは。
ニワトリさんがミミズさんを好きなの知らなかったです。ということは、消化されたミミズさんを私たち人間も頂いているのですね。なんか、複雑。高タンパク低脂肪な食材にほぼ毎日支えられているので。