「としをとると、面の皮が厚くなる」
ようなことがありがちでしょう?
「おなら」
をですね、わたくし、若いころは、とても、プライベートなものだと思っていました。
「生理現象だから」
という免罪符は、当時のわたくし、通じない、と思っていましたね。
「おなら」は、失礼なものであり、
パブリックな場では、恥であり、罪である。
気体ではあるが、
実態は、「ミニうんこ」である。
という、認識でしたね。
しかし、としをとると、
鈍感になる、というか、
許容範囲が広がる、のですね。
他人に対しても、自分に対しても。
先日、大邱にいって、サンテさんと、20年ぶりに、いっしょに図書館に行った時のことです。
言い訳をすれば、ワタクシ、くたびれ果てていましたね。
その日が帰国日で、スーツケースとリュックを持ったまま、朝から移動していましたからね。
とてもくたびれていて、
そして、サンテさんと、図書館に行って、階段を上ったり下りたりして、
おならが、したくなったんですね。
そして、階段の踊り場で、わたしは、音を立てずに、こっそり、おならをしてしまったんですね。
ちょうどそのとき、エレベーターの前で、サンテさんが、
「エレベーターに乗りましょう」
といったんですね。
わたくし、いやだ、といったんですね。
サンテさんは、
「どうして?のりましょうよ」
と言いましたね。わたくしは、
「すみません、じつは、いま、おならをしてしまいまして、
エレベーターに乗ると、においますから」
と正直に告白しましたね。
するとサンテさんは、
「ハッハッハ」
とわらいましたね。
「すんまへん」
とあやまったら
「むお、生理現象じゃないですか!」
と、さわやかに言ってくれましたね。
サンテさん、やさしいなって、思いましたね。
さて、あれから10日ぐらいたっているんですが、
きょう、その時のことが、ふっと、思い出されたんですね。
あのとき、わたくし、としをとって鈍感になってたから、
軽く謝って、軽くゆるしてもらって、そういうもんやって、
疑問も持たなかったけど、
わかいころだったら、「じつは、おならをしました」ということすら、
口が裂けても、いえないことだったのではないだろうか?
「恥ずかしくて、二度とサンテさんに顔を合わせられない」
とダッシュして逃げ出すような出来事だったのではないか、
と、ふと、思ったのです。
そしたら、あの時のことが、もう少し、詳しく思い出されてきて、
サンテさんは、
「いやいや、生理現象じゃないですか」
と言ったあとで、階段に向かって歩きながら、
냄새가 좀 나긴 하네요
(たしかにちょっとにおいますね)
とつぶやいていたのでした。
その時の表情が、少しひきつっていたような気が。。。
そのあと、ワタクシは、もう少しゆっくりサンテさんと図書館にいるつもりでしたが、
サンテさんが「空港に行かないといけないでしょう?」といって、なんだかいそいそと図書館を出て、タクシーに乗せられて、ワタクシはサンテさんとサヨナラして、空港へと向かったのですね。
あれ?
もしかして、サンテさん、あのとき、わたしのおならに、気分を害していたという可能性はないだろうか。
「ハッハッハ。生理現象じゃないですか」
とさわやかに言っていたものの、
その心の中までは、
わたくしはわからないではないですか。
もしかしたら、サンテさんは、心の中で、めちゃめちゃ毒づいていたかもしれない。
「お、おならした?
こ、こいつ、へをこいたというのか。
ど、どういうこと?
くさっ!
え~~?!
20年ぶりに一緒に図書館に来たのに?
どうやったらへがこけるの?
バカにしやがって~
なめてんじゃねえ~
親しき仲にも礼儀ありだろ~?
しんじられねえ~
この、へこきやろうが~
くそバカにしやがって~
もう、一秒でも一緒にいたくないわ!」
と思われていた可能も、なくはないですよねえ。
と思ってしまった。
サンテさん、もしそうなら、ゆるしておくれ。

2 件のコメント
私はおならをしても「は?何見てんだ?私がおならなんてするわけないだろ、このアホ」という顔で人生乗り切ります
たとえ、しっかりと音がしていても尚、ぷりぷりってしながらいつも歩き続けておりました。最近は、食べるものを変えてからあまりながらっぺはなくなりましたねぇ〜。あはは🤣気にしない気にしない気にしても仕方ないんだよ〜。