八十四粒目『誕生日とはなんや』

ありがとう

ワイの家族は5人家族で8月生まれが4人やったもんで
こどものころは、8月に一日、だれかの誕生日を「誕生会の日」と定めて、
4人分をまとめて、家族でそろって、誕生祝いをしてた記憶があるなー。

食卓にはいつもよりはたくさんおいしい食べ物が並んでやな―、
くだものとかもならんでー、
子どもたちはなんかよくわからない飾りをつくったりしてやなー、
ちょっとずつ、プレゼントを用意したりして、
生クリームで飾られたホールのケーキも食べられるし―。
なんか楽しかったんやなー。うれしかった気がするのよなー。

あれ、なんであんなにうれしかったんやろなー。
誕生日そのものがうれしかったわけでもないような気もするんやなー
みんなで、「特別な日」をするっていうのが、うれしくて、
おいしいもの食べたり、プレゼント受け渡ししたり、
その日がたのしくて、その日の理由が「誕生日」っていうことだったのかもしれないな―。

それとも、やっぱり、自分が生まれた日が特別な日で、
その日を祝ってもらうのがうれしかったのかなー。

ようちえんのとき、よく覚えてないけど、
同じ組のがきどもの誕生日を祝ってったような気がするのよな―。

みんなで、おうたを歌っていたのは覚えているねんなー。
その歌詞を覚えているけど、
ちょっと、きいてー。

♪きょうはわたしのたんじょうび
♪あかちゃんになってうまれたひ
♪おとうさまもおかあさまも
♪いわってくださる
♪うれしいうれしい

という歌詞なんやけど、どう思う？

というのは、わい、いつも大きな声で、このうた歌ってたんやけど、
いつも歌うたびに、頭に「？？？？？」が浮かんでいたんや。

なぜなら、ワイ、歌詞を聞き間違えていて、

♪おとうさまもおかあさまも
♪いばってくださる
♪うれしいうれしい

と思っていたんやな。
だからいつも、おもいっきり

♪いばってくださる
♪うれしいうれしい

って、うたってたー。

それでも、そうは歌うものの、
「おっかしいなー」
と思ってて。
だって、いばることないもんなあ。
それで、いっぺん聞いてみたことあったなあ。

「ねえ、ぼくがたんじょうびじゃったら、
おかあさん、いばるん？」

って、おかあさんに聞いたよなー。

「はあ？なんであんたの誕生日に、おかあさんがいばるんよ」

って、一蹴されたなー。
これほんまのはなしやで。

でもなんかワイはやっぱりなー
誕生日って、その人が生まれてきたことを
大切に思う日やっていうことで、
いいことやなって、思ってきた―。

レストランで働いていた時も、
バースデーコースとか、
特別なコースが用意されていて、
誕生日のお客さんにサプライズ演出するのも、
ええなーって思ってたー。

そして、自分自身も、
なんか、誕生日をお祝いしてもらうと、
やっぱり、うれしいなー、って思ってきた―。
友達の誕生日も覚えていたらひとことオメデトいうしな―。

ガーシーも誕生日をとても大切にするし―。

でも、いろんな考えの人がいるでしょう？

誕生日をお祝いしない人たちもいる。

信仰心から、誕生日はとくにお祝いするようなものではないと考える人もいるし、
ワイもとしとってきたらわかるとこあるけど、
「何をいまさらとしとったことがめでたいもんかね」
っていうひともおるしなー。

そういう、
誕生日祝っていらない派
のひとたちと、
誕生日、おめでとう～派
の人たちの間で、
分断があってはならないとワイは思うんやなー。

ここをどうつなぐのか。

とりあえず

今日はあなたの誕生日やな―
めでたいかどうかはそれぞれの解釈におまかせしまして
ワイはワイの自由で
あなたの誕生日という日にかこつけて
なんかおもろいイベントさせてもらいますわー

っていうスタンスがいいのかもしれないな―。

ま、誕生日に関係なく
たいせつな人はいつもたいせつに思っているし
いつもありがとうやでー

うまれてきて
おなじ時間と場所にいきていて
であうことができて
いっしょの時間がすごせたこと
よかったなあ～。
ありがとー。